LOEWEのデザイナー、ジョナサン・アンダーソンを紹介!
LOEWE、JW Andersonを手がけるジョナサン・アンダーソン。
そんな彼が、どのようにしてファッション業界に入り、100年以上の歴史を持つビッグメゾンのデザイナーにまで躍進したのか、幼少期から順に紹介していきます。
目次
ジョナサン・アンダーソンの経歴
生い立ち
1984年、アンダーソンは、北アイルランドに生まれます。
幼少期は、ディスクレシアという読み書きの能力に限定した困難のある症状に悩まされ、暗い子供でした。
祖父がアートに対して関心が高く、セラミック(主に陶器)を集めており、子供の頃から日常的に芸術作品に囲まれながら成長していきます。
そんな幼少期を過ごしたアンダーソンですが、ファッション業界ではなく、俳優業に興味を持ち、18歳の時にアメリカへ。
俳優業界からファッション業界へ
俳優業を行なっていく中で、魅力を感じなくなってしまったアンダーソンは、俳優を辞め、地元の百貨店で働き始めます。
そこで当時PRADAのスタイリングを務めていたマヌエラ・パヴェージと出会いファッションの虜になり、パヴェージにイタリアに呼ばれ、ウィンドウディスプレイの仕事を学びます。
一方で、イギリスの名門、ロンドン・カレッジ・オブ・ファッションに入学し、メンズウェアについて学び、本格的にファッションの世界に。
JW Andersonの誕生
2005年にロンドン・カレッジ・オブ・ファッションを卒業した後、パヴェージの元で経験を積み、2008年、若手メンズウェア・デザイナーをサポートするプロジェクト「MAN」支援のもと、自身の名を冠した「JW Anderson」をスタートさせます。
2009年秋冬、ロンドンファッションウィークのオフスケジュールでデビューを果たすと、ロンドンのストリートを彷彿とさせるラフでキャッチーなスタイルは、多くのファッション関係者を魅了しました。
翌年2010年秋冬では、ウィメンズコレクションがスタートし、NEWGEN(イギリスファッション評議会による若手デザイナー支援プログラム)のスポンサーシップを取得。
2012年は、TOPSHOP、VERSUSとのコラボレーションにより世界中に知られるブランドに躍進を遂げ、翌年には、LVMHに加入しブランド規模も拡大していきました。
これらの功績が認められ、2015年、年間を通じてイギリスのファッション界に、最も貢献した人やブランドに贈られる賞である、「ブリティッシュ・ファッション・アワード」を史上初めて、メンズウェア部門、ウィメンズウェア部門で同時受賞しました。
LOEWEのクリエイティブディレクターに就任
「JW Anderson」での活躍により、注目を集めていたアンダーソンは、2013年9月、当時29歳の若さで、LOEWEのクリエイティブ・ディレクターに就任します。
就任後は、ジェンダーレスで個性的なコレクションが話題を呼び、ファッション業界の欠かせない存在に。
他にも、ブランドロゴを一新、パズルやハンモックなどのアイコニックなバッグで人気を獲得し、幅広い層から支持されるブランドになりました。
意外な一面
実は、アンダーソンは、大の親日家で、日本のアニメや伝統工芸品に対し、注目しており、2016年からは、「Loewe Craft Prize」と呼ばれる、優れた美的価値のある作品を、生み出す能力のある作家を発掘し、支援することを目的としたプロジェクトをスタート。
同年のメンズ春夏コレクションでは、日本や香港、スペインを旅し、そこで出会ったカルチャーを盛り込んだユニークなルックを発表。
ロボットがプリントされたブルゾン、アニメの戦闘機、日本語のグラフィックが施された、コットンシャツやロールアップデニムは、ファッショニスタの間でホットトピックになりました。
2017年からは、JW Andersonとユニクロのコラボレーションを毎年発表。
アンダーソンの手がけるユニークなブリティッシュスタイルをユニクロの安価な価格で打ち出すことにより、多くの人に知られるきっかけに。
2021年には、LOEWEがジブリの名作である「となりのトトロ」とコラボレーションし、アンダーソンの語るLOEWEとスタジオジブリの共通点である、「クラフトと職人技への愛」を存分に感じることのできるアイテムが多数登場。
第2弾では、「千と千尋の神隠し」、最後の第3弾では、「ハウルの動く城」とのコラボレーションを行い、シグネチャーアイテムであるパズルやハンモックに加え、カードケースやTシャツを中心に人気を博し、大きな話題を呼びました。
まとめ
今回は、今後のファッション界を牽引していくであろうデザイナー、ジョナサン・アンダーソンの経歴についてまとめてみました。
LVMH主催の若手ファションクリエーターの育成・支援を目的としたコンテスト「LVMH Young Fashion Designers Prize」でも2015年から8年連続で審査員を務めており、既にファション業界では、一目置かれる存在。
そんな彼の作り出す、ユニークで、胸踊るコレクションにこれからも注目していきたいですね。
では、また!